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腰痛の原因になるもの

2023/03/03

1、腰痛症
 X線像で異常がなく、単なる腰痛のみのもの。
筋・筋膜性由来のものと考えられ、不良姿勢、疲労性、運動不足(筋力不足)によるものなどがあります。
 同姿勢が続くと重苦しく、こわばったような痛みが出たり、夕方になると疲労から痛みが出やすいです。若年層の方にも多く、コロナ禍となりテレワークが増えてからは、整骨院の方に駆け込んでくる方が急増しています。直りは早いですが、姿勢や生活習慣などが原因となることが多いため、慢性化する方も多いです。

★再発防止のために★
主な原因は、不良姿勢や生活習慣になるため、マッサージも良いですが、マッサージだけではその時は気持ち良くても、また直ぐに戻ってしまいます。日頃から軽い運動を心がける、パソコン作業などが続く場合は、1時間に一度程度、体を伸ばす、立ち上がって軽く動く。また入浴後に10~15分ゆっくりストレッチをするなどの生活習慣から見直すことで、再発を防止することができます。

2、腰椎捻挫
 いわゆる「ギックリ腰」(医学的には“急性腰痛症”)です。
 ・不用意に物を持ち上げた時
・長い時間の中腰姿勢から急に体を起こした時
等で突然、激痛に襲われ、腰が抜けたようになります。中には、くしゃみや咳が原因で起こしてしまう方もいます。
 
原因は、主に腰の筋肉が肉離れを起こしたり、腰椎の関節部分がずれたりして起こります。

 急性期の3日程度は安静にして、炎症症状があるので入浴は避けた方が良いです。また炎症症状がある間は、冷やすのが一般的です。3日ほど経過して急性期が過ぎたら温めます。

 「腰痛診療ガイドライン」(日本整形外科学会と日本腰痛学会策定)によると、安静は必ずしも有効な治療方法ではないとされています。痛みが出ないように気を付けながら、適度なストレッチなど身体を動かした方が、安静にしているより回復が早いとされています。
 筋肉は、使い過ぎても硬くなりますが、“使わな過ぎ”ても硬くなるので、安静にし過ぎると患部周辺の筋肉が硬くなり、血流が悪くなることで、かえって治癒を遅らせてしまうからです。

2週間ぐらい経過しても痛みが変わらなければ、MRIなどの検査が必要になります。
 
ちなみに、ドイツ語で「魔女の一撃」と言われているそうです。いかにも痛そうですよね。
 
★再発防止のために★
 ギックリ腰を繰り返すことで、痛みに対しての不安感から運動などを避けがちになりますが、そうなると、筋力も低下し、血流が悪くなり、筋肉も硬くなり、かえって再発のリスクが高くなります。
痛みがある程度治まってきたら、ストレッチやコアトレーニングで体幹を強くして腹圧を高めることで、腰部が守られ再発を防止することができます。

3、腰椎椎間板ヘルニア
 椎間板は、椎体と椎体をつなぐクッションの役割を果たす水分の多い軟骨組織ですが、20歳後半ごろから水分が失われ始め、老化が始まります。
椎間板は、髄核という柔らかい組織と、それを取り囲む丈夫な線維輪からなります。線維輪は後方が薄く、ここに圧力がかかると割れ目が入りやすく、割れ目ができると、そこから髄核が脊柱管内に飛び出し、馬尾神経と神経根を圧迫し、その結果、腰痛や下肢痛(坐骨神経痛)などが発症します。

若い世代に多く、第4-5腰椎の間に起こりやすいです。
理学療法(電気治療)やマッサージなど療法で大多数の方は快癒しますが、約5%の人は手術となると言われています。

発症の要因は、日常の姿勢や動作、遺伝要因(体質や骨の形)、そして、加齢も関係しています。

≪姿勢・動作による椎間板への負担≫          
・猫背姿勢で座る        体重の1,85倍
・腰を丸めた状態で荷物を持つ  体重の2,75倍
・立った姿勢で前屈みになる    体重の1,5倍
・立った姿勢で屈んで荷物を持つ  体重の2,2倍
                     (著書「腰・腰椎の動きとしくみ」参考)
このようなことの繰り返しが、椎間板に変性をもたらし、椎間板ヘルニアを発症すると考えられています。
     

最近の研究では、成人では椎間板ヘルニアを持っている人の方が、持っていない人より多いと考えられているそうですが、椎間板ヘルニアで腰痛を起こしている人はごく一部(3%程度)だそうです。つまり、椎間板ヘルニアがあるだけでは症状は起こらないということです。

では、どのような人に症状が起きるのか?
・神経への圧迫の強さ
・仕事上の満足度の低さ
・うつ、不安、ストレス(精神的要因は、症状を長引かせ、慢性腰痛の要因ともなる)
研究の結果、症状が現れるのは、椎間板ヘルニアの他に、こういった要因が加わった場合だそうです。

痛みが強い期間は無理な運動は避けますが、安静期間はできるだけ短くし、無理のない程度の適度な運動が大事です。

4.腰椎分離症およびすべり症
 腰椎分離症とは、スポーツなどによって腰椎への伸展(後ろに反る)と回旋運動が繰り返されることが原因で起こる関節突起間部の疲労骨折です。
原因としては、下半身の体の硬さや体幹の筋力の弱さなどの身体機能と、腰を過度に反ってしまうような不良なスポーツ動作が挙げられます。
※成長期のスポーツ選手に多発し、日本人の一般成人6%(男性8%、女性4%)に認められます。

【腰椎分離症】

※腰椎分離症を疑う所見: 疲労骨折した腰椎棘突起(背骨の出っ張った部分)の圧痛、伸展時痛(後ろに反った時の痛み)があります。

また分離症が進行すると、椎体と椎体がずれてしまい「腰椎分離すべり症」へと移行してしまい、変形して突出した椎体や椎間板の後縁などが、神経を圧迫してしまいます。腰椎が前後にずれて不安定になることによって、腰痛、下半身のしびれや痛み、歩きにくさなどの症状の他、排尿や排便の障害などの重篤な症状が現れる可能性があります。
※腰椎分離症が進行すると、「分離すべり症」となり、椎体が前後にずれてしまいます

分離すべり症で、足に痺れの症状があると体が冷えることによって痺れが強くなることがあるため、体を冷やさないように気を付けることが大事です。また長時間座り続けることで、腰に負担がかかり腰痛が強くなることがあるので、たまに立ち上がり少し歩いたり、軽いストレッチをすることが推奨されています。

治療は、保存療法が中心となります。
スポーツでの不良動作を見つめ直し、ストレッチ、体幹のトレーニングをしながら、正しい運動動作に改善することで、スポーツへの復帰も可能になります。

5、変形性腰椎症
年齢が40~50代になってくると、加齢性の変化がおこり、特に椎間板の水分が失われて弱くなり、椎体や椎間関節に変形が進み、椎間関節炎、神経圧迫などにより、腰痛、坐骨神経痛を起こします。

変形性腰椎症の症状としては、次のようなものがあります。
・慢性的な鈍い痛み
・腰のだるさ、重さ
・臀部の痛み
・足の痺れ、冷え
・起床時痛
・体の動かし始めの痛み (動いているうちになくなる)
・胸を張る、背筋を伸ばす、腰を反らすなどの動作時痛
 などがあります。

骨に変性が起きている場合、完治はありませんが、疼痛緩和、進行防止は保存療法で対応可能です。

6、腰部脊柱管狭窄症

主に加齢が原因となって起こります。

腰部脊柱管狭窄症とは、椎間板や黄色靭帯、椎間関節などの変性や肥厚により、脊髄神経の通路である脊柱管が狭小化してしまい、神経根や馬尾神経が慢性的に圧迫を受けることで、循環障害が生じてしまいます。その結果、腰から下半身に痛みやしびれが出て、しばらく歩くと痛みが増して脚が前に出にくくなり、前屈姿勢で休むと、症状が緩和し、また歩けるようになる(間欠性跛行)のが、脊柱管狭窄症の特徴です。

一般的に、腰椎椎間板ヘルニアは若い世代に多く、腰部脊柱管狭窄症は40歳以上の中高年や高齢者に発症しやすいとされています。また若い時期に重いものを持つなど、腰への負担が大きい仕事をしてきた経験があると発症のリスクが高くなると言われています。

脊柱管狭窄症は、自然に治癒することはありませんが、長い期間放置することで症状が悪化することがあります。根本的な治療を目指す場合は手術になりますが、手術をしても、痺れが残る方も多いです。保存療法により、一時的に痛みを緩和させる方法もあるので、手術は最終手段になります。
腰部脊柱管狭窄症の症状が強い場合、基本的には、腰を強く反らす、背中を反らす運動は、脊柱管を狭くする方向に作用するため、神経をより強く圧迫し、痛みやしびれなどの症状を悪化させる可能性があるため避けた方が良いですが、安静期間が長く続くと、体幹や足の柔軟性、筋力が低下してしまうため、痛みや痺れがある程度落ち着いたら、適度な運動やストレッチは行うことが推奨されています。

当院では、それぞれの症状に合わせた治療を心がけております。
疼痛抑制効果が期待できるハイボルテージ(高電圧パルス療法)によって、痛みや痺れを抑制し、また超音波治療により、筋緊張緩和、治癒促進など、症状に合わせた物理療法に併せて、リハビリテーションから生まれた「PNF」という運動療法により、原因となる不良姿勢、不良動作を正しい姿勢、正しい運動に導き、再発防止に取り組んでいます。
「PNF」は、徒手で行う施術のため、患部に無理な負荷をかけずに運動を行うことができます。筋肉や関節を動かしていくことで、患部への血液循環も良くなり、発痛物質を流すこともできるため、痛みも軽減していきます。
一度強い痛みを経験すると、痛みの閾値が下がります。そして「また痛みが出るのでは?」という不安から、なかなか痛みから解放されづらくなります。炎症がある急性期では安静にすることは大事ですが、安静期間が長くなり過ぎると、筋肉が硬くなり、血液循環も悪くなり、疲労物質、発痛物質が流れにくくなるため、かえって悪循環となってしまいます。
急性期を過ぎてからは、痛みが出ない程度の適切な運動は、再発防止や症状の進行を止める効果があります。
「PNF」とは、運動神経に働きかける運動療法=「神経トレーニング」とも言えます。
痛みのために硬くなってしまった筋肉は、感覚も鈍くなるため、うまく動かすことができません。そのうまく動かすことができなくなった筋肉や関節を、極小さな負荷(軽いタッチ)により誘導して動かしていきます。そのために大きな運動をしている感覚はなくても、繰り返し行うことで、知らず知らずのうちに筋肉の柔軟性を取り戻し、関節の可動域も広がるため、無理なく動かしやすい体を作っていくことが可能です。

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  • SMiLE 整骨院

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