それ、足底腱膜炎かも⁈
足底には、踵の骨から足の指にかけて強靭な腱が膜のように広がっています。これが足底腱膜です。
足底腱膜は足底の土踏まず(縦アーチ)を保持して、歩行やランニングの際にクッションのように働いて衝撃を吸収したり、足部の安定に関わっています。(*ウィンドラス機構=巻き上げ現象)
「足底腱膜炎」は、この足底腱膜が炎症を起こし、小さな断裂を繰り返している状態で、踵や足底が地面に着地した際に、足底腱膜が伸ばされて痛みを感じます。またウィンドラス機構(*)がうまく機能しなくなるため、足を蹴りだすエネルギーが足りなくなるため、痛みと共に、歩きにくさや走りにくさをを感じます。
症状
・起床時の最初の一歩が激しく痛むがしばらくすると痛みがなくなる
・階段を昇る時、つま先立ちで痛い
・長時間の歩行で痛い
・ランニングなど、足裏に負担のかかるスポーツで痛い 等
誘発する原因
・長時間の歩行や立ち仕事
・スポーツによるオーバーユース
・不適切な靴の使用
・硬い床、路面でのトレーニング
・足の筋力不足や柔軟性の低下
・足の形の変形(偏平足、外反母趾) 等
痛みが出てしまったら
・練習量をコントロールする
スポーツによるオーバーユースが原因の場合、練習量を調整し、強い痛みがある場合は炎症症状を悪化させないためにも休養を取りましょう!
・ 足の筋肉の柔軟性を高める
脚の筋力や柔軟性が低下すると、足底腱膜に強い牽引力がかかり、炎症を起こしやすくなります。足底やふくらはぎのストレッチやトレーニングを取り入れ、筋力と柔軟性を高めるのも大切です。
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ふくらはぎ~アキレス腱ストレッチ
(膝伸展で腓腹筋、膝屈曲でヒラメ筋を伸ばすイメージで)
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足底のストレッチ
※手で押さえて伸び切らない時は、足指を壁に押し当てるようにするとよい
(足指の背屈を強くする)
・クッション性のある靴を選ぶ
踵が薄い、底が硬い靴は、着地時の衝撃を足がダイレクトに受けやすくなります。足を守るために衝撃を吸収するクッション性のある靴を選びましょう。偏平足やハイアーチなど変形のある方は、インソールの使用をお勧めします。
・テーピングをする
スポーツをする方で足底のアーチの崩れ(変形)がある場合、地面からの衝撃をうまく吸収できなくなるので足底腱膜炎になりやすい傾向があります。テーピングでアーチを作ることで、クッション機能をサポートする効果が期待できます。
※ダンスをする方は、扁平足や外反母趾など足部に変形があると、立った時の重心の位置が変わるため、バランスが取りづらくなって無駄に足に力が入り疲れやすくなり、足底腱膜炎だけでなく下腿や膝のケガの原因にもなりやすいので、プリエの時に、きちんと土踏まずを引き上げられているか?常に気を付けましょう!(先ず1番ポジションで立った時に、しっかり土踏まずを引き上げられているか?をチェックするところから始めてね!)
まとめ
足底に痛みがダたら、先ずは安静に。運動を控えて、アキレス腱や足底腱膜のストレッチをしましょう。足の形に合った靴を選んだり、インソールを装着するなどして、悪化させない防止策も大事です。
「最近、踵が痛いな」「ストレッチはしてるけどなかなか治らないな」などありましたら、一度ご相談ください。SMiLE整骨院では、超音波治療やハイボルテージ治療、アーチサポーター、テーピングなどの対応をしています。
少しずつ暖かくなってきて、花粉もつらいけど(汗)、久しぶりに運動してみよう!て張り切り過ぎてお怪我のないように気をつけて下さいね!(笑)
*『ウィンドラス機構』とは
歩行時に起こる機能で、“ウィンドラスの巻き上げ現象”ともいい、足部を安定させるための重要な機能の一つです。
ウィンドラス機構でポイントになるのは、足趾の背屈と足底腱膜です。足底腱膜は踵から始まり、中足骨頭や基節骨底(つま先立ちで立つところ)に付きます。この中足骨頭と基節骨底の間の関節を中足趾節関節(MP関節)と言います。MP関節で足趾が背屈することによって、足底腱膜が引っ張られます。足底腱膜はあまり伸び縮みする組織ではないため、足趾が背屈して引っ張られることで、踵骨と足趾が近づき、アーチが上へ寄せ上げられます。これがウィンドラス機構のメカニズムです。
ウィンドラス機構の役割として、足部の安定と衝撃吸収があります。ウィンドラス機構によって骨と骨が寄せられ、剛性が高まることで足部は安定します。また、ウィンドラス機構に関与する足底腱膜はクッション性があり衝撃吸収機能としても働きます。
ウィンドラス機構が機能する場面は、歩行時につま先で地面を蹴る時に足趾は背屈位となり、ウィンドラス機構が働くことでアーチも上がり、足部が安定します。安定することで、より地面を蹴りやすくなり、安定した効率の良い歩行となります。
(著書:「よくわかる足部・足関節の動きとしくみ」より)
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